製品導入事例/バックナンバー
第74回は、福岡県福岡市の「有限会社丸美不動産」様です。
店舗のある福岡市東区和白は博多湾に面し、「漢倭奴国王」の金印が発見された志賀島を望む歴史ある土地柄です。
その一方、沖合に造られた人工島「アイランドシティ」には高層マンションが立ち並び、大型ショッピングモールや学校、病院…と生活環境が整えられるなど、周辺地域は近年開発が進み、魅力と活力にあふれています。
有限会社丸美不動産 安河内裕一 様
公式サイト | http://www.marumi-re.co.jp |
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所在地 |
JR・西鉄和白駅より徒歩4分 地図はこちら |
取材日 | 2012年4月28日 |
海に面し発展する周辺地域
ホームページはいつごろから導入されましたか?
会社の経営を任されてすぐなので、12~13年前になります。最初は業者に頼んで作ってもらったんです。2社に頼んだのですが、なかなか思うようなものができませんでした。データの更新方法も煩雑で、管理するのが大変でした。
そのころ、宅建協会が主催する講習会で@dreamのことを聞いたのが、導入のきっかけですね。@dreamが発売されるのとほとんど同時だったんじゃないでしょうか。
@dreamを導入する決め手はなんだったんでしょうか。
ホームページが単に写真が並んでいるだけのカタログではないという点ですね。また導入前のものよりも更新しやすいので、お客様に生きた情報を提供できます。
ただ、やはり入力するのは大変ですね。抱えている物件が2000件ほどで、そのうち一割に入・退居の動きがあると思っていいので、常時200件前後のデータ更新が必要です。特に導入した始めの頃は、500~600件分のデータをすべて、私一人で一から入力しなければならなかったので大変でした。
私の周りでも、@dreamを導入したものの続けられない社長が少なくありませんが、入力の手間がネックになっているように感じます。
今はスタッフみなさんで、手分けして入力されているのですか?
ええ。社内の全てのパソコンから@dreamにアクセスできるようサーバーを準備して、いつでも、誰でも入力できるようにしました。それでも、みんなには入力以外の仕事もたくさんしてもらっているので更新は大変です。
そこで、私が帰宅してから作業できるように、自宅からでもアクセスできる設定にしました。子どもたちとの時間は大切にしたいので、夕方はいったん仕事を止めて家族そろって食事をし、その後パソコンに向かうという毎日です。
社長のご負担が大きい現状のようですが、それでも@dreamが必要とお考えなのですね。
始めたからにはやめられない、と思っています。今の世の中、ホームページなしではお客様にご納得いただけません。@dreamで作ったホームページなら、間違いなくお客様が手軽に情報を得られますからね。
でも正直なところ、物件の写真や間取り図がもっと簡単に張り付けられるようになるとありがたいと思います。
日々、更新の労力を惜しまず
作り込んでいるホームページ
お店が面する「和白通り」
お店の前の道は、車が多いですね。お客様はどういった方が多いのでしょうか。
うちが扱っているのは香椎から和白、新宮周辺の物件ですが、最近この近辺は通勤も買い物も便利になり、たくさんの人が関心を向けてくださるようになりました。
近所に大学があるので、学生さん向けの部屋もたくさん用意しています。海外からの留学生も多いですよ。
留学生が多いなら、スタッフも外国語が話せなくてはならないのでは?
いえいえ、大丈夫。留学して来るくらいですから、みなさん日本語を話せますよ。
留学生用の寮を用意しようと、こちらにお見えになるお客様もいらっしゃいます。
ホームページには、「丁寧でわかりやすい説明をしてくれる」というお客様の声が載せられていますね。
それは基本だと思っています。また、当社は女性スタッフが多いですね。今、パート勤務も含めてスタッフが13名程いますが、そのうち半分が女性です。
営業社員は三人いて、二人が女性です。女性スタッフがお客様と接することで「客あたりが柔らかくて安心できる」というお声をいただくことがあります。
また、現地に案内したらホームページの情報とは違っていた、などということの無いように、家賃の変更やリフォームなど、変化があればその都度素早く更新するよう心がけています。特に、いい写真はお部屋を探すお客様だけでなく、家主様から信頼していただけますから大事ですね。
お店の近くにある大学。
近辺は学生でにぎわう
スタッフ全員で親切・丁寧な
接客に努めている
@dreamを使って、変化を感じられましたか?
導入当初はまとまった数の希望条件登録があり、@dreamの効果を実感しました。その後だんだん登録のメールが少なくなってきたので、原因を探っているところです。
それでもほぼ全てのお客様が、ホームページをご覧になった上で、お電話やご来店くださいます。
今はインターネットのおかげで、たいていのお客様は物件情報を豊富に仕入れていらっしゃいますね。物件をご紹介すると、「それはもう他の会社のホームページで紹介されているのを見た」と言われることもしばしばです。中には「ネットに載せていない物件を見せて」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
秘蔵している「お宝物件」があるんじゃないか、ということでしょうか。
はい。お客様の気持ちもわかるのですが、そんな風に良い物件を隠し持っておくのは難しいんですよ。家主様もちゃんとチェックされてますので、「うちが頼んでる物件が載ってないじゃないか」というクレームが来てしまいます。
他社から家主様に知らされるのも避けたいですね。この業界では「抜く」というのですが、「お宅の物件、あの不動産会社に任せているとのことですが、ホームページに載せてませんよ」「家賃を下げたことが更新されてませんよ」などと他社から伝えられると、当社と家主様との信頼関係が崩れてしまいます。
ホームページの情報が最新であることが、他社との競争に勝つことにつながるんですね。
そうです。そういう意味でも、自分で次々と更新できる@dreamの必要性は感じますね。
創業39年とのことですが、古いお付き合いのお客様もいらっしゃるのでは?
はい。長くお付き合いいただいている家主様もたくさんいらっしゃいます。
家主様には毎月賃貸料の報告をしていますが、その時一緒に手作りのニュースレターをお渡ししています。これもホームページと同じくらい続けています。初めてもう10年になりますね。
内容は、家族の日常やおすすめの本などをつづったコラムがメインです。スタッフにも一言ずつ書いてもらい、宣伝を前面に出すよりも、丸美不動産に親しみを持ってもらうことを大事にしています。
約10年間、毎月欠かさず発行している
ニュースレター「まるみふどうさん通信」
手作りの温かさを感じる。
二代目として会社を引き継がれる際、大切にしたい思いはありましたか?
この業界のイメージを変えたいと思いました。昔から、不動産といえば何かしら裏があるような印象を持たれてしまいがちです。私も子どもの頃は、父の仕事のことで友達から悪口を言われたことがあります。嫌でしたね。もっと、オープンな雰囲気にしたいと思っています。
オープンにするという意味でも、ホームページは重要ですね。
はい。以前は自社のホームページ以外にも、複数の大手不動産系ポータルサイトに登録していましたが、やめました。ポータルサイトは情報を登録したら更新されるのが早いというメリットがありますが、「あっちのサイトは更新してるのに、こっちはしていない」とならないようにするには、思いのほか手間と時間がかかるんですよ。それよりも、自社のホームページを充実させた方が得策だと考えました。
今は自社サイト以外は、地元の宅建協会などごく絞ったところだけを利用するにとどめています。
充実させるというと、より多くの物件を載せるということですか?
情報の中身が大事だと思います。今、扱っている物件の写真を全部撮り直しているところなんですよ。より良い写真を載せられるように、広角レンズなどカメラ一式をプロカメラマンも使うものに買い換えました。また動画を掲載して、臨場感を出すように努めています。もちろん、間取り図も現状に合わせて都度つど書き換えています。
とにかく、豊富な画像で物件のことがよく分かるホームページを作りたいですね。
お客様はお目当ての物件のことをよく知った上で来店されるということですね。
売買物件については会員制にして、ホームページ上では情報に制限をかけていますが、賃貸物件情報はすべてオープンにしています。出し惜しみはしません。それはこの業界のイメージアップにもつながるはずです。
明るい店内の商談スペース
これからの課題を教えてください。
希望条件登録件数をどうやって増やすかが今の課題です。初めにも話したように、@dreamを導入した当初こそ登録のメールがたくさん来ましたが、今は納得いく数ではありません。登録していただけないとこちらからお客様へ連絡できませんので、結局良い情報を提供することもできませんからね。
希望条件登録フォームの入力項目を減らしたり、ニックネームでもOKにしたり、好感度を上げるためにホームページのデザインを変えたりと、思いつく限りの手を尽くしているところです。ホームページにお客様を呼び込むために、SEO対策も施しました。ですが、手ごたえを得るまでもう一息といったところですね。
以前よりもお客様がインターネットに関する知識を持っていらっしゃる分、警戒心も強くなっているのではないかと思います。
結果を出すまで努力は惜しまないというところでしょうか。
はい。できることは最大限に努力します。同時に、時代とともに変化するお客様の心理を見極める必要を感じています。
街の変化とともに、人の心も変化する
会社名 | 有限会社丸美不動産 |
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住所 | 〒811-0202 福岡県福岡市東区和白3丁目17-25 |
TEL | 092-606-2838 |
FAX | 092-607-1201 |
お問合せ先 | main@marumi-re.co.jp |
公式サイト | http://www.marumi-re.co.jp |
インタビューを終えて
先代社長から引き継いだ会社を更に発展させるために、努力を惜しまない安河内社長。
取り繕うことなくホームページの管理が大変だと言う飾らないお人柄に、入力の手間をスタッフに押し付けない優しさが光ります。そのうえで、状況を良くするために一切手を抜かない強さは、地元に根差した丸美不動産様の強さに通じるのではないでしょうか。
(取材・執筆 株式会社 物語ライティング)