製品導入事例/バックナンバー
第110回は、徳島県鳴門市で賃貸管理をメインに仲介や売買、リフォームと幅広く展開されている「株式会社鳴門賃貸ハウス」様です。
昨年は「@dream of the year 2015」において、全国2,300社の中から5社のみ選ばれる『@dream優秀賞』を受賞された同社。その立役者でもある管理部課長の小野桂一様に、HPづくりのコツや@dreamの活用法などをじっくりと伺いました。実は入社するまでパソコンをほとんど触ったことがなかったという小野様。多くの反響につながるページづくりに込められた想いと、すぐにでも真似したい様々な施策をご紹介します。
株式会社 鳴門賃貸ハウス 小野 桂一 様
公式サイト | http://www.nisitani-co.jp |
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所在地 |
JR「鳴門」駅より徒歩2分 地図はこちら |
取材日 | 2016年2月16日 |
うず潮で知られる鳴門市ですが、暮らす場所としての魅力は?
徳島県鳴門市は四国の東端にあり、鳴門海峡に掛かる大鳴門橋で関西(淡路島)と結ばれています。ご存知の通り“うず潮”で有名。海岸線にはリゾートホテルが立ち並ぶ観光の街ですね。
関西から引っ越してこられる方も多いのですが、みなさん「暮らしやすい」とおしゃいます。穏やかな気候ときれいな海、都会とは違い住宅が密集していないところも魅力なのだと思います。
市内に不動産会社は多いのですか?
仲介不動産会社は数多くありますが、当社のように賃貸管理をメインにしている会社は少ないですね。その中でも、管理物件数の多さは当社が圧倒的だと思います。
もともと「西谷株式会社」という屋号で鳴門駅前に創業し、今年でちょうど40周年。創業当初から管理事業を手掛けており、現在約800戸の物件を管理しています。
40年の歴史があり管理物件も豊富。地元からの信頼も厚いのでは?
それは日々感じていることです。10数年前に新居をご紹介したご夫婦が、息子さんの大学進学でワンルームマンションを探しに来られる、そんなことは多々あります。
こうして信頼関係が築けるのも、管理会社ならではだと思います。ご紹介する物件の多くを自社で管理しているので、急な水漏れや設備トラブルなどがあればすぐに駆けつけ対応できる。24時間対応なので夜中に電話が掛かってくるなど大変なこともありますが、「本当に助かった」と喜んでいただけます。そんな積み重ねが、今の信頼につながっているのでしょう。
リフォーム事業は自社で企画・設計されるのですか。
社内に営繕部があり、リフォーム専任の担当者が在籍しています。築年数の古い管理物件などは、トレンドを採り入れたリノベーションも提案しますね。そこまででなくとも、原状回復に合わせて壁紙のデザインを変えたりと、細かな提案をしています。ちょっとしたことでも入居率に差が出てくるもの。リフォーム部門の役割は大きいですね。
一面ガラス張りの店内には、
明るい陽射しが差し込みます。
ホームページを開設されたのはいつですか。
私が入社したのが、今から13年前のこと。その時にはすでに自社サイトがありました。ただ、手作り感いっぱいで、パンフレット画像を単に貼り付けただけのようなページでしたね。当時は、まだまだ住宅情報誌が主流の時代。ホームページで集客をしようという考え自体があまりなかったように思います。入社してすぐにサイトを担当するようになったのですが、私自身もパソコンを触った経験がほぼなくて。キーを一つひとつ人差し指で押すようなレベルでしたよ(笑)。
ホームページの活用を本気で考え始めたのは、それから5年ほど経ってから。市内に大手企業のFC店舗が増え始めたことと、情報誌の集客力が落ちてきたことがきっかけでした。
その時、@dreamを導入された?
いいえ。実は一度、キャノンシステムアンドサポートの営業の方が来られたのですが、その時は踏み切れずにいたんです。その後、創業から続いていた「西谷株式会社」という社名を今の「鳴門賃貸ハウス」に変更したことを機に、「ホームページも一新させよう」ということに。とはいえ、何から手をつけていいか分からず悩んでいた時に、ふとキャノンシステムアンドサポートさんを思い出したというわけです。
ちょうど市内に@dreamを使っている不動産会社があり、検索したところ画面の上位にその会社が出てきて、「SEO対策がかなりしっかりされているな」と。それが導入のきっかけでしたね。
実際に導入してみて、変わったことは何ですか。
まず試したのは、画像のアップ。室内や外観を数点載せただけでしたが、オーナーさんからの評判が非常に良くて、とても喜ばれました。ただ、お客様に物件案内をした際、「サイトの写真より実物の方がキレイ」と言われたことはショックでしたね。写真をただ撮って載せただけじゃダメなんだと痛感しました。
それからは画像の一つ一つにもこだわるように。画像を多く載せることで、来店前にお客様の方で「見たい物件」を絞り込んでいただけるようになりました。特に、遠方から引っ越して来られる方の反応が変わりましたね。
中央が代表取締役の西谷修司社長。
抜群のチームワークが自慢の会社。
鳴門市といえば「鳴門のうず潮」。
淡路島と徳島を結ぶ大鳴門橋は絶景の景勝地。
@dreamの一番の魅力は?
自分が使いやすいように変えていけることです。しかも、コストが掛からない。そこがポイントですよね。
もちろん、既存のものを変えようと思えば知識が必要だし手間も掛かります。でもその試行錯誤は、そのまま「集客」という目に見えるカタチになる。それが何とも言えず嬉しいんです。「次はこれを試してみよう」と、どんどん次につながっています。
具体的には、どんな工夫をされていますか。
これまでで一番手応えを感じたのは、「動画」を採り入れたときです。これは反響が大きかった。管理物件の魅力をそのまま伝えることができる、最強のツールですから。
実は今、チャレンジしていることがありまして。これまではノーマルな写真で動画を作成していたのですが、パノラマ写真で作ってみたところコレがなかなかいいんです。一気に広範囲の撮影が可能なので動画の時間が短縮され、3分掛かっていたものを1分30秒で見られるようになりました。
まだ調整段階ですが、近日公開の予定です!
複数のブログなど、コンテンツも多彩ですね。
ブログも色んな切り口があった方が、より興味をもっていただけますから。まず、会社発信の情報については『日常のひとこまブログ』というタイトルで。個人的な出来事や想いは『おのっちのブログ』でこまめに更新しています。他にも『阿波弁講座』なるものも作り、なかなか好評ですよ。
ブログの役割はもうひとつ。変化が分かりにくいホームページの中で、ブログがあれば「いつも更新されている。昨日とは違う情報がある」とアピールできます。FacebookやTwitterも同様。効果は大きいと思います。
画像数やコメント内容にも、こだわりをお持ちとか。
自分の中でルールを決めています。画像は1物件あたり最低でも30枚は掲載すること。コメントについては、「業者や入居者にしか分からないポイント」をできるだけ載せるようにしています。
たとえば、“幹線道路沿いだけど意外と静か”だとか、“南向きではないけれど、周りに建物がないので室内は明るい”とか。逆に“日当たりはいいけれど、周りに何もないので生活は不便”なんてマイナスなことも書きますね。実際に退去される方から「どこが良かったか、悪かったか」伺い、その声をコメントにも反映させています。
シンプルで探しやすいトップページ。
コンテンツも多彩です。
カウンターだけでなく、
お洒落なもカフェスペース。
ホームページづくりにおいて、何が大切だと思われますか。
ホームページに限ったことではなく、すべてにおいてコミュニケーションが重要だと考えます。管理物件のオーナーさん、入居者様にお客様、地域の商店街や青年会のみなさん…周りの方々といかに密につながっていくかが、何より大切ですね。
結局、そこがホームページのコンテンツ充実にもつながっています。たとえば、お付き合いのある地元の企業さんが様々なセミナーを主催されているのですが、「プロカメラマンに撮り方を学ぶ」というものがあり、その受講がきっかけで画像にこだわるようになりましたし。青年会が企画する地域イベントの際は、ブログやFacebookでその様子を紹介したりも。
@dreamで言えば、徳島県内のユーザーさん同士の交流があります。定期的に集まって情報交換をして。新しい取組みは自分で考えるというよりも、こうした人とのつながりの中で生まれていますね。
コミュニケーションが成功のカギだということですね。
実際に契約の場でも感じています。今朝のことですが、来店された学生のお客様が「新築の仲介物件」と「築20年の管理物件」のどちらにするかで悩んでおられて。管理物件のオーナーさんとは長いお付き合いで、これまで数多くの学生さんを親身になってサポートしてこられた事をお話したんです。すると、「それなら安心ですね!」と即決。オーナーさんに成約したことをお伝えすると、「ありがとう」と感激してくださいました。
こういう気持ちいい仕事ができること。ただ物件を紹介して終わりじゃない、ずっと関係性が続いていくこと。それこそが大切なんだと思います。
長閑な街並みに溶け込むJR鳴門駅。
四国旅客鉄道鳴門線の始発駅です。
瀬戸内海国立公園指定の岡崎海岸は
駅からも近い、市民の憩いの場
『@dream of the year 2015』において優秀賞を受賞されましたが。
受賞後は、何より周りの反響の大きさに驚きましたね。社長に勧められホームページやFacebookに載せたところ、友人や同業の方々から次々とコメントが寄せられ、本当にありがたく思いました。
心から嬉しく感じたのは、自宅で家族と受賞時のDVDを見ていた時のこと。「パパが映ってる」とはしゃぐ息子に妻が、「パパみたいに頑張ったら、こうやってスゴイ賞がもらえるんだよ」と言ってくれたんです。エントリーを決めてから受賞するまで、休みの日も家族との時間を削ってホームページづくりに没頭していたことを思うと、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
最後に、今後の目標を教えてください。
鳴門市という地域は、人と人とのコミュニケーションを大切にする「助け合う風土」があるところ。これからも周りと協力しながら、不動産事業を手掛けていこうと思います。 インターネットの活用で言えば、まずは「パノラマ写真での動画づくり」をマスターすること。一つひとつ新しいことにチャレンジしながら、喜んでいただける情報を発信していきたいです。 今回の受賞で、「もっと良くしていきたい!」という想いがより一層強くなりました。サイトも注目されるので、責任感をもって取り組んでいきたいですね。
社員にとっても居心地のいいオフィス。
会話も弾みます。
会社名 | 株式会社 鳴門賃貸ハウス |
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住所 | 〒772-0002 徳島県鳴門市撫養町斎田字大堤138 |
TEL | 088-685-8338 |
FAX | 088-685-8950 |
お問合せ先 | nisitani@tea.ocn.ne.jp |
公式サイト | http://www.nisitani-co.jp |
インタビューを終えて
昔は塩田だったというJR鳴門駅周辺。美しい海をもつこの街で、40年にわたり地域に愛されてきた鳴門賃貸ハウス様。街の空気と同じ、ほんわかと温かなお店の雰囲気が印象的でした。お話を伺ったのは、管理部の小野様。多彩なコンテンツや探しやすく分かりやすいページ構成からは、“営業戦略”というよりも「お客様やオーナー様に喜んでもらいたい」という小野様の想いがしっかりと伝わってきます。ITとはクールなものでなく、人を想う気持ちからこそ「効果あるコンテンツ」が生まれるということを、この取材で学んだ気がします。
(取材・執筆 株式会社 物語ライティング)