製品導入事例/バックナンバー
第38回は群馬県伊勢崎市にある「クリエートハウジング」さんです。
新伊勢崎駅はJR伊勢崎駅まで東武線で一駅。土地の区画整備が進み、碁盤の目のようになった地域は、道路も広く車での移動もしやすくなっています。 また駅周辺にはショッピングモール「ベイシア」があり、西側には大型ショッピングモール「スマーク」が昨秋にオープン、ますます人気を集めるエリアへと成長しています。この地で、8年前に開業した「クリエートハウジング」さん。情報開示を心がけたホームページは、物件の選び方や契約事項についても親切に教えてくれます。今までの営業概念を180度転換し、昨年の@dreamオブ・ザ・イヤーではBestルーキー賞を受賞されました。メール接客に力を入れるなど、パソコンを駆使した戦略について、その実際をうかがいました。
クリエートハウジング 角田社長
公式サイト | http://www.create-h.com |
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所在地 |
東武伊勢崎線 新伊勢崎駅 徒歩10分 地図はこちら |
取材日 | 2009年6月16日 |
高校を出てからはNTTでエンジニア部門にいました。でも接客が好きで、ガソリンスタンドへ転職したんです。自分を指名してくれるお客さまができたりして、本当に勉強になりました。当時、高級車といえば、その多くが不動産業の方々、それで興味を持ちました。その後お客さまが経営する不動産屋に就職したんです。
掃除です。休日は草むしりやキッチンの掃除など、3時間くらいやります。きれいになると気持ちがいいですよ。旅行も好きです。とくに伊豆が好きですね。テレビ番組の「土曜スペシャル」や「いい旅夢気分」が好きで、よく録画しています。
会社ではほとんどパソコンの前にいます。メールや物件の確認、ホームページのメンテナンスなどをしています。今机の上に300枚くらい物件確認書があって。賃貸は私の担当なのですが、物件量が多いんです。今3,000弱ぐらいアップしていますが、市内に出ている賃貸の95%ぐらいあるはずですよ。
開業当初はどうやって集客されていたのですか?
新聞の折込チラシやポスティングが中心です。
広告は市内の世帯に行きわたらせるには1回に4万部必要で、月14~16万部ぐらいお願いしていました。
他には、フリーペーパーへの掲載、反響からの案内出し、夜の訪問など、昔ながらの営業をやっていました。
ホームページはいつごろ開設しましたか?
6年前です。みんながやっているからといったものです。専門業者に頼んだので更新できるはずもなく、会社名をフルネームで入力しないとトップページに出てこないようなもの。
知識もなく、重要性も考えていませんでした。去年の5月、@dream導入と同時にホームページのひな形を入れてもらって新しくしたんです。今は自分でいじっています。
東武伊勢崎線 新伊勢崎駅
@dreamを知ったのはいつ頃ですか?
一年半前、キヤノンさんからダイレクトメールで講習会の案内が来たんです。その頃は景気の低迷もあってか新聞の折込チラシの反響も悪く、今後の集客の仕方に危機感を感じて悩んでいました。それで何か情報が欲しくて参加したのです。
導入を決意したのはなぜですか?
金丸社長のお話を聞き、終わったころには決意していました。会場で売っていた本を2冊買って、その日のうちに全て読みました。大切なところにはマーカーでラインも引いて。それまではインターネットなんて気にしたことがなかったのですが、お話を聞いて世の中の情勢の変化に初めて気づかされたんです。お客さまが自分で物を選ぶ時代に変わってきているんだと知って、今までの自分の営業のやり方を白紙に戻し、営業形態を変えようと思いました。今思うと本当によいタイミングでした。
駅周辺に位置するショッピングモール 「ベイシア」
導入作業はうまく行きましたか?
結構とまどいました。それまでパソコンはインターネットの検索ぐらいしかしていなくて。自分でいじるものだと思っていなかった。「ホームページビルダーって何?SEO対策って?」という、そこから始まったんです。初めの3~4ヵ月間は、ITサポーターさんに年中問い合わせの電話をしていました。恥ずかしいと思うこともありましたが、知らないものは教えてもらわなければわからないですからね。失敗しながらも、半年ぐらいでなんとかなりました。他に、無料の操作講習会も受け、本も読みました。とくにSEO対策の講習会はおすすめです。「なるほど、こうやるんだ」と、会社に帰って速攻で試したほどですから。
導入後の変化は?
実際ホームページをアップしたのが5月下旬で、SEO対策を行い、各ポータルサイトでの検索結果でトップページが出てくるまで、約3ヵ月かかりました。その後1~2ヵ月して徐々に反響が出始めました。相対的には半年ちょっとかかりましたが、その後はカウンターの上がりも伸びてきて、今年に入ってからは、反響の80%くらいはホームページからになりました。
仕事のやり方は変化しましたか?
全く変わりました。パソコン中心になっています。営業形態が変わり、メール接客に重きを置いたおかげで残業時間の短縮にもつながっています。以前は22時、23時でも当たり前のように会社にいたのですが、最近は20時30分ごろ帰っています。でも一番変わったのは、自分自身の考え方なんです。以前は利益追求型でしたが、今はお客さまのことを心底考えるようになりました。仲介手数料を取るという考え方から、「お客さまに喜んで仲介手数料を払ってもらえる会社になろう」と思うようになったんです。
昨年から賃貸を始めたようですが。
売買専門でした。賃貸は全く興味がなかったんです。でも、金丸社長のお話を聞いてから考えが変わり、@dream導入とともに賃貸も始めました。賃貸のお客さまとお付き合いしていると、長い目でみて売買のほうも検討してくださることがある、ということがわかったんです。未来永劫の関係を築ける可能性を感じました。また賃貸では、「店員の対応がよかった」ということで当店を気に入ってくださったお客さまが、他のお客さまを紹介してくださるというケースが増えています。
現在ネットでの集客はいかがですか?
アクセスは、今年にはいって一日平均30~160と開きが大きいですね。ここ、3、4ヵ月でとくに増えてきています。問い合わせは、月平均20~30件くらい。賃貸は50~75%の成約率で、時期によっては100%の時もありました。売買に関しては景気の低迷があるので、現在は低い状態です。問い合わせは平日がとくに多く、週末が少なくなっています。平日にしっかり調べて、土日は家族サービスというスタイルが多くなっているのではないでしょうか。でも、集客にはあまり固執せず、集客の一歩手前の、ホームページをいかにお客さまに納得して見てもらうか、ということに今は気を配っています。
掃除が行き届いた気持のよい
接客スペース
新しい情報満載のホームページ
物件はどのくらい公開されているのですか?
売買で800弱、会員だと1,000、賃貸は3,000弱ですね。物件のアップや削除など、ホームページのメンテナンスを心がけ、最新の情報が出るようにしています。ピックアップ物件は1週間で全部変更します。手数料が記載してある文章も2週間に1度、色を変更します。
Bestルーキー賞、おめでとうございます!その道のりはどうだったのでしょうか?
もともと物件を集めるのが得意だったので、それをいかして、たくさんアップできるよう心がけました。去年5月から1日100件ぐらい、死にもの狂いで登録しだしたんです。5月下旬には1,000件になり、やっとホームページを公開できました。途中、「本当にこれでいいのかな」と不安になることもありました。でも、信じたことをやり続けようと自分に言い聞かせたんです。最初は私を含め2人が担当し、10月から全員が入力できるようになりました。そのうち従業員もがんばりだして、みんなの意識が高まっていったんです。新物件が出るとすぐに写真を撮りにいく従業員もいて、こだわりをもって楽しんでいます。ネットの仕組みを従業員全員で分かち合っているんです。また今までの営業の仕方を180度変えて、新聞の折込チラシを廃止したり、メールの追客にも力を入れました。
新聞の折込チラシ廃止の決め手はなんだったのですか?
昨年新聞の折込チラシの反響が低く、廃止の案はずっと考えていました。11月くらいから折込チラシの反響よりホームページからの反響の方が大きくなったんです。それで、今年の1月にホームページのアドレスを大きく載せたB4の広告を出し、カウンターがどのくらいあがるかを試してみたんです。反応はあまり見られませんでした。それでインターネットを利用する人は広告を見ていないのだと判断し、思い切って2月から全面廃止したんです。
折込チラシ廃止の影響はありましたか?
営業の手段が減ったせいで、従業員もメール接客を必死にやるようになりました。ホームページのアクセス数も上がっています。広告には月170万円ぐらいかけていたのですが、廃止後は通信費などを合わせても経費は約1/6になりました。広告代の利益を上げようとすると、どうしてもきつい営業になってしまいがち。でも私たちは余裕ができたおかげで、お客さまにも優しい営業ができるようになったんです。
メール追客に力を入れ、返信率が上がっているようですね。
現在の市場動向などの情報を織り込んだメールマガジンを、2週間に1度、希望条件登録されているお客さまや、契約が終了されたお客さまに対しても配信しています。その他に、担当者が個別でメールを出すようにしています。@dreamの中級編の講習会を受講し、メール活用の仕方も学びました。現在返信率は50~80%ぐらいです。
すごいですね。返信率の高さの秘訣は何ですか?
ビジネス的な接客というより、「お客さまを想う気持ち、お客さまを理解しようとする気持ちを盛り込む」ということを心がけ、あたたかさが伝わるような文面にしています。ありきたりな定型文は使わず、自分たちで考えているんです。返信はこの半年で来るようになって、4月以降はメールのお客さまの成約件数も上がっているんですよ。たとえ返信がなくても、文面を面白くするなど工夫しています。メールは楽しまないと続かないですから。中には、約半年メール返信がなかったお客さまから突然電話がかかってきて、「売買物件を購入したいんですが、クリエートさん仲介してもらえませんか」と言ってもらえたことがありました。メールを送り続けてくれて、今までの不動産会社の中で一番親身になってくれたから、という理由です。メールの重要性を改めて意識し、「お客さまに頼られるようになった」ということを実感できた事例でした。
ホームページ上で、物件のCMが見られるようになっていますね。
不動産データ&ジャーナル社の浅見社長のすすめで取り入れることにしました。担当の従業員が1回に15件ぐらい作っちゃうんです。CMがあればお客さまも見やすく、嬉しいのではないかと。お客さまが飽きないサイト運営を徹底して行っています。
「2008年」Bestルーキー賞を受賞
接客スペースが広くて落ち着いた店内ですね。
物件チラシを置いていたコーナーを撤去し、パソコン上での案内に絞ったので、接客スペースが増えました。事務所も包み隠さず見える状態、つまりオープン化していこうということで、接客スペースと事務所を仕切っていたパーテーションもかなり低くしました。それと、お子様連れのお客さまがいらっしゃったときのために、キッズスペースも用意しています。
飛び込みのお客さまもいらっしゃいますか?
売買は少ないですが、賃貸の場合は月に10~25組ぐらいいらっしゃいます。希望条件をお聞きして案内もしますが、一番重要なのはメールアドレスを聞くことです。
家族連れにも便利なキッズスペース
これから@dreamを購入される方に、一番の魅力を教えてください。
私の場合、@dreamがなければ今の私はいなかったのでは…と思っています。 そのぐらいすごいソフトです。具体的には@dreamは物件の検索にとても良いと感じています。お客さまの管理に関しては未来永劫できます。最大の利点は情報量の多さ。仲介物件を集められる業者は特に入れた方がいいと思います。@dreamの良さはお客さまに発信しなければ実感できません。私は実感でき、本当によかったと思います。
@dreamの仲間とはおつきあいをされているのですか?
講習会の後、親睦会にも出ています。
普段会うことのない地域の人たちとつながりがもて、メールで情報交換もしています。
社長を支える従業員のみなさん
@dreamを導入したものの苦戦している方もいるかと思うのですが、アドバイスをお願いします。
このソフトは物件管理と顧客管理をメインに操作できるソフトだと思います。なので、ソフトではなくホームページを多くの方に見ていただき、問い合わせが来るような手法を行わないと、@dreamの神髄は見えてこないと思います。当社でも、はじめはまばらなお客さまでしたが、徐々に増えていきました。顧客管理は一人で100人くらいまでできるのでは?そうするとメールの返信も多くなり、楽しくなってくるはずですよ。楽しくなければ追客もつまらないですよね!
これからの目標を教えてください。
今年4月から「メール接客」を本格的に始め、その趣旨を説明した専用ページも作りました。と同時に夜お客さまの自宅へのアポなし訪問は禁止し、現在のお客さまの動向に合った営業に切り替えているところです。インターネットを使って、もっとおもてなしができる会社にするのが課題です。「お客さまに選ばれる会社」になるためにも、真心の伝わるメール配信をこれからも実行していきたいと思います。
お客さまを思う気持ちが人一倍強い角田社長。
今後のご活躍を期待しています。今日はありがとうございました。
会社名 | 株式会社 クリエートハウジング |
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住所 | 〒372-0031 群馬県伊勢崎市今泉町2丁目494番地26 |
TEL | 0270-30-3833 |
FAX | 0270-30-3877 |
お問合せ先 | info@create-h.com |
公式サイト | http://www.create-h.com/ |
インタビューを終えて
@dreamを精力的に使いこなしているクリエートハウジングさん。
角田社長は発想の斬新さと、それを行動にうつせる力を持ち合わせた方。
それでも、「@dreamがなければ今の私はいない」という謙虚な言葉が印象に残りました。
社長の営業改革のアイデアに、若い従業員たちの感性が加わり、大きなパワーとなっているようです。
(取材、撮影、編集、文章 : インターネット・コラボレーション・ライター 村上 幸 )