お客様の声

製品導入事例/バックナンバー

これまでの導入実績

第66回 株式会社エイトコーポレーション 社長 赤山 様

今回ご紹介するのは、大阪市西区で売買仲介を中心に奮闘中の「エイトコーポレーション」様です。

日本全国にある「西区」と名がつく街の中で、行政区としては最も古い歴史を誇る大阪市西区。
かつては外国人居留地や大阪府庁、大阪市役所が設置されるなど、明治~大正期における大阪の中心地として栄えました。
近年では再開発に伴って職住近接の高い利便性が注目され、最先端設備を擁する超高層マンションが相次いで建ち並ぶようになり、すさまじい勢いで人口が増加している街です。
また、若者向けのインテリアショップや服飾店、カフェなども増え、流行発信地としての顔も見せるなか、街自体の人気も非常に高まっています。
そんな西区に生まれ育ち、その変遷を自ら見届けてきた赤山社長。
愛すべきふるさとの街に根を下ろし、街で一番「ありがとう」と言われる、真のプロフェッショナルを目指したいと熱く語ります。

  • エイトコーポレーション
    社長 赤山様

公式サイト http://www.eightcorp.jp/
所在地 大阪市営地下鉄中央線 阿波座駅より徒歩6分
地図はこちら
取材日 2011年9月5日

不動産業界で働こうと思った理由は何ですか?

若い頃の私はハングリー精神の塊で、ビジネスで成功したいという気持ちが強くありました。恥ずかしながら正直に言いますと、最初はとにかくお金がモチベーションだったのです。しかし、日々の仕事を重ねるにつけ、気付いたことがありましてね。お客様が私を信頼し、任せてくれることに楽しさと価値を見出せるようになったんです。「ありがとう」の言葉が本当に嬉しくて。今では、その「ありがとう」のためにやっている、とさえ思います。

不動産業の醍醐味と、お仕事へのこだわりを教えて下さい。

家というのはしょせん器です。一般的な「良い家」に住んだからといって、幸せになれるとは限らないでしょう?しかし、素人ではどうしても「自分達が幸せになれる家」を選ぶ眼力に限界があります。それを気付かせてあげられるのがこの仕事のやりがいですね。私は、本当のプロフェッショナル、言うなれば「ザ・不動産屋」でありたいのです。

休日の過ごされ方は?

始めてからもう20年近くになるでしょうか、サーフィンが趣味なんです。特に四国方面の海がお気に入りで、よく出かけます。あと、お客様や同業者とゴルフに出かけたりもしますよ。基本的に、1日中家の中で過ごすことはないですねえ。

街の雰囲気について ~職・遊・住が近接した、利便性高い住宅地~

  • 地元・大阪市西区について教えて下さい。

    最近ではいわゆる若者向けのオシャレスポットも増えましたし、用途地域(都市計画法に基づき、住宅用、商業用、工業用など市街地の土地利用の大枠を定めたもの)は9割以上が商業地域で、残りが準工業地域で構成されています。しかしそれでも、私の中では「住宅地」のイメージですね。
    区域の真ん中より・やや西側に流れる木津川という川を起点に、区域で上手く住み分けがなされているのです。木津川の東側はマンションが多く建ち、東へ行くほどオフィス色が強くなります。
    対して西側は、一戸建や商店街、町工場などがあって、下町情緒の残るエリアですね。ここ数年で飲食店なども格段に増えましたので、以前は「遊びに行くときは難波・心斎橋界隈に」といった感じだったのが、近隣で事足りるようになってきました。区内で職・遊・住を一通りカバーしているとても暮らしやすい街ですよ。

  • 生活利便性が高い街なんですね。

    そうですね。交通の便に関しては特にその傾向が顕著です。区内のどこに住んでいても、ほぼ徒歩5分もあれば最寄り駅に行けます。物件を紹介する時も「徒歩8分です」と伝えると「遠いですね」と言われてしまうくらいです(笑)。

  • ここ数年は、特に人気が高まっているそうですね。

    メディアなどで取り上げられて「オシャレで便利な街」というイメージが定着したせいもあり、若い人・ファミリー層ともに区外部からの転居者は増えたと思います。しかし、私の実感では「地元を離れたくない人」「Uターンで西区に居を構える人」が圧倒的に多いです。マンションやオフィス建設による都市化がどれだけ進んでも、実際に暮らしていると、やはりここは住宅地なんだとしみじみ感じますね。

  • 阿波座駅周辺のオフィス街。 職住近接が魅力の街だ

  • 近年、街の人気に伴い高層マンションの 建築ラッシュとなった

お店について ~お客様に納得と安心を。それがプロフェッショナルの仕事~

  • とても豪華で高級感あふれる接客スペースですね。

    ありがとうございます。
    弊社は地域に根差した「街の不動産屋さん」ではありますが、だからといって店舗や事務所が乱雑なのはどうかという思いもありました。
    少しでもお客様に安心していただき、しっかりした会社であると分かっていただけるよう、落ち着きと高級なイメージのある空間にしたかったのです。

  • 不動産屋さんとして、独自に取り組んでおられることは何かありますか?

    特に変わったことはしていません。しかし、こだわっていることはたくさんあります。そのひとつが、やはり不動産業は「自分」を売る商売だということです。若い営業マンは若さを活かして、フットワークを軽くお客様の手足となるように。また、ベテラン営業マンは、その知識と経験でお客様をリードする、といったように「私だからできる」を提供する仕事だと思います。特に仲介業は、自分が建てた住宅を売っている訳ではありません。商品は同じなわけですから、言ってみれば誰が売っても一緒なのです。だとすれば、私にできるのは、そのお客様にとって最高の物件を提案すること。不安なく、満足して買えるだけの提案力、そこに「商品」としての差が表れると思っています。

  • それがプロフェッショナルとしての心意気だということですね。

    そうですね。住まい対する潜在的な欲求を見つけて差し上げる、とでも言いましょうか。お客様自身が、本当に必要な物件がどんなものか、お気付きでない場合も多いのです。例えば、日中はほとんど在宅しないにも関わらず、一般論としての「南向きが良い」という言葉だけに踊らされ、それにこだわるあまり本当に大事なことを見失っておられる…そんなお客様も少なくありません。

  • しかしそこで妥協を迫るだけでは、お客様も納得しないのではないですか?

    もちろんです。押しつけるのではなく、お客様が本当に納得できるまでとことん相談に乗ります。何度も言いますが、私が届けたいのは「納得して、安心して買える」ということなのですから。押し売りも、売りっぱなしもできるわけがありませんし、したくもありません。

  • 高級感漂う接客スペース

地域密着へのこだわりについて ~信頼が全ての基本だと思うから~

  • 地域密着を徹底しておられるそうですが、それはなぜですか?

    逃げられない環境が私を戒めてくれるからです。
    私自身がこの街で生まれ、今もこの街に住み、この街で商売を営み、お客様のご家庭と同じ学校に子ども達を通わせています。当然、恥ずかしい商売はできませんよね。
    「○○ちゃんのお父さんだから信用したのに…」、こんなの最悪でしょ?そんな環境の中で、例え自分がその取引にビジネスとして関わっていなくてもアドバイスを求められるような、この街の不動産のプロになりたかったのです。

  • 口先だけの「地域密着」ではないということですね。

    それが悪いとは言いませんが、「地域密着」を謳いながら、どこまでが「地域」なのか曖昧な会社も少なくありません。ホームページなどを見ても「西区を中心に地域密着」などと書いてあります。弊社は「西区を中心に」ではなく「西区で」と断言していますよ。それが信頼と安心感を得ているという実感もあります。

  • 商圏を広げたいとは思われないのですか?

    その地域ごとに、私のように「地域に根ざして」必死で頑張っている同業者さんが必ずいます。また、インターネットでお客様が多くの情報を持つようになったいま、やみくもに商圏を広げても“きめ細かいサービス”で負けてしまいますし、“情報量”でもお客様に勝てないのは、火を見るより明らかです。ですから商圏を広げるというより、「商圏の中で掘り下げる」という感覚ですかね。売買仲介だけにこだわらず、そのエリアの中で賃貸仲介、管理、競売代行、リフォーム紹介などを行って中身を充実させ、やはりこの街の中にこだわってやって行きたいですね。私がこの街に住んでいるからこその「信頼」と、それに基づくプロ意識を大事にしたいのです。

  • 信頼をとても大事にしておられるのですね。

    それがすべての基本ですからね。そもそも不動産の売買など、人の一生のうちで1回あるかどうかでしょう?経験がないから選び方も分からないし、「失敗から学ぶ」なんて悠長な事ができるほど安い買い物ではありませんよね。だからこそ相談に乗ってくれる身近な存在が必要なのです。そして私が、それになりたいのです。だって私はプロフェッショナルなのですから。


    数は少ないかもしれませんが、相談されたお客様ご本人が気に入っていても「いま買わなくてもいいのでは…」「この物件はやめとき」とアドバイスすることもあります。
    「うんうん、(買えば)ええやん」で買ってもらえれば、それはそれで商売にはなりますが、後で「あのとき、赤山に相談したのに…」と思われるのがイヤなんです。だからお客様が「どうしても買いたいモード」の時は、買いたいポイント・買うべきでないポイントを整理して「それでも買いたい」と思うなら、買ってもらうようにすることもあります。

    確かにリピートが発生しやすい商売ではありません。しかしそれでも私は、リピートのある仕事ぶりを心がけたい。そこで生まれた信頼が、次のお客様を呼んでくれると信じているのです。

  • 招き猫が描かれた色紙。 地域密着と商売繁盛の願いを込めて

  • 区民の憩いの場、靭(うつぼ)公園。 周辺には雰囲気の良いカフェも多く点在

@dream導入のきっかけ ~ホームページによる集客への転換契機に~

  • @dreamを導入以前からネットによる集客を?

    導入前から、一応ホームページ自体は作っていたんです。とは言え、それで集客を図るという発想ではありませんでした。
    ホームページすらない会社なんてお客様も信用できないだろうし…という考えからで、とりあえず作っておいた、というのが正直なところですね。
    物件情報が閲覧できるわけでもなく、会社概要が載っているだけの本当に単純なものでした。

  • そんな状況下での、@dream導入のきっかけは何だったのですか?

    以前はやはりチラシ中心の集客だったのですが、だんだんと反響が悪くなる中で「何とかしなくては…」と不安を感じていた時でしてね。キヤノンシステムアンドサポートさんが開催したセミナーに参加したのです。しかし最初はてっきり、ホームページの作り方セミナーだと思っていたんですよ(笑)。そこでたまたま出会ったのが@dreamだったのです。

  • そのときの印象はいかがでしたか?

    まだホームページによる集客に対して半信半疑の状態でしたが、@dreamを見て驚きました。まず、私が問題視していた「ホームページへの物件掲載」が容易にできること。そしてお客様とのマッチングなど、情報が一元化できること。このソフトなら頑張ればウチでも何とか使える、と思いました。また、今では類似のシステムもあるそうですが、当時の私の中では、とにかくこの「情報の一元化」が驚きでした。チラシに変わる集客ができるのでは、という可能性を大いに感じましたね。

  • スタッフのお仕事中のひとコマ。 今ではもちろん物件管理に余念がない

@dream導入後の変化 ~劇的な集客効果の裏で、新たな課題への気付きも~

  • @dream導入により、集客数に変化はありましたか?

    問い合わせ数自体は格段に増えました。チラシ中心の頃は年間で120件ほどだったと思いますが、導入後は、去年の数値で言うと…そうですねえ、450件くらいになりましたね。

  • 約4倍ですか!?激増していますね。

    そうですね。もちろんそれは嬉しいことです。しかし、それだけで喜んでいてはいけないという新たな気付きもありました。それは、問い合わせてこられるお客様の「温度」に変化が生じたこと、そしてそれに我々が対応して行かなくてはならないということです。

  • お客様の「温度」?それはどういうことですか?

    以前、チラシで集客していた頃のお客様は、ある程度購買意欲が高い人たちでした。チラシを見て、その物件に興味を寄せてわざわざご来店下さるわけですから、「気に入れば買う」、または「気に入る物件を紹介してほしい」という状態です。つまり、温度が高いお客様ですね。
    しかし、ネットによる集客を始めてからは、まだそこまで意欲の高まっていない、温度の低いお客様の割合が格段に増えてきたのです。確かに、チラシや住宅情報誌が情報源だった時にも、いわゆる「探し初め」のお客様は勿論いました。わざわざ不動産会社に電話で問い合わせをしていなくても、チラシなどで情報収集をしている段階のお客様です。
    この「探し始め」の段階にあるお客様は、以前は私たち不動産業者には見えていなかったことに大きな違いがあるのです。「水面下のお客様」とでも言うのでしょうか?
    しかし、インターネット、メールというツールの出現で、この段階のお客様が簡単かつ一方的に情報収集できるようになりました。我々もその「軽い問い合わせ」を“集客1”にカウントしてしまい、以前の「チラシでのお客様」と同じように接客・追客してしまうところに問題があると気付いたのです。

  • なるほど。お客様の層に変化が出てきたということですか?

    ええ。もちろん、温度が低くすぐに取引に結び付かないお客様がイヤだとか、そういう話ではありません。逆に大歓迎です。そうした見極めをして、その人に合った接し方、提案をして行く必要が出てきたという事です。私は、実際にお会いして話をすれば、お客様から信頼をいただける自信はあります。しかし、そもそもお会いできないお客様が増えてきた中で、どう対応して行くかという課題も見えてきました。例えば「探し始め」のお客様は、まず当社ホームページや、定期配信するメールを通じて「はたして自分たちはどのような物件を買うべきなのか」をしっかり、ゆっくり検討して頂くことが大事です。もちろん、分からないことはお気軽にお問い合わせいただければ、快くお答えします。逆に「機が熟した」お客様には、積極的に足を運んでいただくようにしています。

  • いただきモノだという巨大な岩塩。 パワーストーンとしての御利益やいかに!?

@dreamで見えてきたスタイルの変化 ~押しの強い営業からの転換~

  • お客様の温度の変化により、接客スタイルはどのように変わりましたか?

    昔ながらの、不動産営業らしい押しの強さばかりではダメだと感じます。時間がかかっても、お客様のペースで納得するまでお付き合いすることが大事ですね。弊社のスタッフは、良く言えば優しい、言い換えれば押しの弱いタイプが多く、以前はそれに物足りなさを感じたこともあったのですが、これがweb時代の不動産営業なのだと思います。結果論かもしれませんが、急かさない・詰めないという接客スタイルは、私が目指す地域密着の経営にも合っていたように感じますね。

  • 具体的には、お客様へどのようなアプローチをされていますか?

    まず基本はメールでの情報提供です。ご希望条件の確認など、必要最低限の電話はしますが、電話中心にはならず、しつこい電話営業や突然の訪問は一切しません。少し前までは、メールでの問い合わせのお客様には「電話禁止」にしていたほどです(笑)。メールに関しては機械的にならないように注意し、またどういう所が「貴方におすすめなのか」など、その人その人に合ったメールを送るようにしています。


    ですから、私からお客様へお願いするとすれば、希望を出来るだけ伝えて欲しいな、と思いますね。ご自身でも「何が希望か」分からない方は、「この点が絞りきれていない」「こういうことが分からない」など、質問でも結構です。そうすることで、よりそのお客様への「おすすめ物件」を提供できるようになると思います。また、週一回メルマガも配信していますよ。これは当社事務スタッフ達が配信していますが、少しでも読みやすいように、色々な企業のメルマガを参考にしながら精度を上げる努力をしています。

  • お客様の「温度」による対応はどのようにメリハリをつけていますか?

    @dream導入直後は、とにかく一度「取れるだけ取ってみよう」と、「問い合わせ数」を重視していたのですが、数を追いかけることはやめました。数が多すぎると、返信メール・接客が雑になります。温度の高いお客様も低いお客様も同じサービスになってしまい、「いい物件があれば実際に見てみたい」お客様には物足りない、「探し始め」のお客様には情報提供のペースが早過ぎる。そんな対応になりがちでした。そのために当社では、お客様が会員登録される際に、あえて住所・電話番号の記入を必須にしたのです。


    その後、電話で条件の確認をさせていただくのですが、その際のお客様との会話で、大体そのお客様が「探し始め」なのか「機は熟している」のか分かりますから。温度の低いお客様に対して積極的なアプローチをすることは逆効果ですが、温度の高いお客様にも同じように接していてはいけませんからね。それは差別や選り好みなどではなく、お客様の温度に合った接し方をするための配慮なのです。

  • その他に、@dream導入により感じたメリットはありますか?

    @dreamの講習会などを通じて、同じような経営環境の不動産業経営者の方々と知り合えたことが大きいですね。繰り返しになりますが、私は、お客様の信頼に応えられる、不動産のプロフェッショナルでありたいのです。そのような想いを共有できる人たちとの交流は、素晴らしい財産となっています。

  • 詳細なスタッフ紹介ページ。 信頼が同社のすべての基本だ

ホームページにおける工夫 ~とことん正直に。正しい情報を届ける~

  • 一見しただけで洗練されたイメージを受ける、素敵なホームページですね。

    ありがとうございます。実は、ホームページ制作そのものはプロに外注しているのです。このあたりは、他の@dreamユーザーさんとは異なるかもしれませんね。個人的好みもありますが、私はいわゆる「手作り感満載」のゴチャゴチャしたホームページ構成はあまり好きでないのです。

  • 完全に業者さんに任せているのですか?

    もちろん、アイデアや盛り込みたい要素はどんどん要望を出します。しかし、それを分かりやすく見やすい形で表現する力というのは、やはりプロには敵いません。基本的に「餅は餅屋」という考え方なんです。私が不動産のプロを自認し、その聖域を誇りに思っているように、web制作にはweb制作における「プロの神髄」があると思うのです。その代わり「任せるからいい加減な仕事は許さないぞ」というハッパをかけることも忘れません。仕事というのは、お互いプロ同士、真摯な勝負の場ですから。ただ今では、当社事務スタッフたちのスキルも上がり、簡単なことは自分たちでもできるようになってきましたよ。

  • ホームページの内容で気をつけたことは何ですか?

    私はお客様からの信頼を最も大事にします。そのための「正直な営業」が私のモットーなのです。その考えを、ホームページにも反映していますね。

  • 例えばそれは、どんなことですか?

    ひとつは「顔出し」です。私はトップページにも堂々と自分の写真を載せています。何度も言っていますが、ここは私の地元ですから、その状況でネットに顔を出せば、私が相手を知らなくても相手は私を知っている、ということだってよくあります。どこで誰に見られているか分からない、という点で勇気も必要ですから、正直、顔出しを嫌がる不動産経営者は少なくありません。しかし、そうすることでお客様が安心してくれるなら、私は隠さず自分を出したい。それが正直な営業への第一歩だと思います。

  • 物件情報の見せ方などで工夫されていることは?

    これも「情報の正直さ」を最重視しています。正確性、とも言えるでしょう。例えば「ペット可物件」といった情報がありますよね?今までその情報源は、物元業者(売主や、売主から物件の販売を直接に委託された業者)さんから送られてくる物件資料に書いてあることをそのまま鵜呑みにするような、業界の悪癖がありました。「あそこの店がOKと書いているからOKなんだろう」という具合です。弊社ではそれを一切やらないようにしました。「本当にペット可なのか、どんなペットなら可能なのか、今でもその規約に変更はないか」を、地域内約340棟のマンションすべての管理会社に1件ずつ問い合わせて、自分達で調べたのです。

  • ペット絡みのトラブルは多いですものね。

    そうなんです。「不動産屋でOKと言われたから飼ったのに、実際にはダメだった」「動物が苦手でペット不可の物件を選んだのに、飼っている人がいる」といった具合ですね。このような、売るためだったら何でも言うような「売りっぱなし」が、私は大嫌いなのです。それ以前に、地域に根差した商売をしている以上、そんないい加減な商売ができるはずもありませんからね。こういった情報の信憑性も、信頼を生みだす源なのです。

  • 素晴らしいです!では、ホームページにおける今後の課題は何ですか?

    いまや、非公開物件の存在や更新頻度の高さなどは当たり前になってきました。常に新しいアイデアと変化を取り入れ、改善して行くことが大事でしょうね。

  • トップページに自ら顔を出し、 信頼感をアピール

web時代の不動産業について ~「ザ・不動産屋」でありたい~

  • この先、web集客が主流になる中、気をつけるべきことは?

    ネットの発達により、お客様は家にいながらにして多くの情報を得られるようになりました。しかしネット上には、間違った情報や既に成約になった物件情報も氾濫しているにも関わらず、ネット上の情報は全て正しいと思っている人も少なくありません。また、お客様の全てがネットユーザーであり、情報をたくさん持っている、パソコンやメール操作に長けていると錯覚してはいけません。たまたまネット経由で資料請求しただけで、「実はパソコンが苦手」という方も多数おられることを認識しないといけないと思います。

  • 何かそう感じるようなエピソードがあったのですか?

    はい。これは私も深く反省しているのですが、「お客様はすでに情報を持っている」と思い込んで接客をしてしまったことがあったのです。ネット上でいろんな物件を比較検討し、情報を集めてからご来店されたものだという思い込みのもとで接してしまって…。結果、全くのコミュニケーション不足になってしまいました。

  • 確かに、もっと一から教えて欲しいお客様もおられるでしょうね。

    一般的に、お客様は不動産屋に対してまだまだ色眼鏡な部分はあると思います。騙されたくないんです。だから、一方的に情報を仕入れて自分で判断しようとする。でもそれって、違うんじゃないかと思うんですよね。私たちとコミュニケーションをしっかり取りながら、理想の住まいを探していく、それがあるべき姿ではないでしょうか。

  • そこに必要なのが、安心して任せられるプロの存在だということですね。

    そうです。いくら情報が安易に入手できる時代だからといって、私たちが「言わなくても知ってるでしょ?」という姿勢ではいけません。それは単なる怠慢であり、プロとして失格です。何のかんの言っても、お客様は不安なんです。だから騙されたくなくて、自分だけで決めたがります。
    そうではなく、不安だからこそプロに任せてほしいし、相談してほしい。そういう環境を作りたいのです。もちろんそのためには、不動産屋が信用に足る存在でなくてはいけません。だから私は、プロフェッショナルであることにこだわるのです。何でも相談できる不動産屋さん、私自身のビジネスにならなくても親身になって相談に乗る不動産屋さん。それが私の目指す「ザ・不動産屋」なのです。

  • 今日も区内各地で新しいマンションの建築が進む。常に街の変化への目配りを

これからの展望 ~誇りを持って地域密着を続けたい~

  • @dreamユーザーさんにメッセージを。

    webの存在は、今までの不動産業の概念を変えていくでしょう。そんな中、@dreamは確かに優秀なツールです。しかし、これさえあれば誰でも集客・成約に至るなどと思わないで欲しいのです。大事なのは、どんな考えでそれを使うか。不動産業に誇りを持って取り組む気持ち、プロフェッショナルとしての矜持なのですから。

  • 最後に、御社のこれからの展望をお聞かせください。

    中身の伴わない組織巨大化は考えていません。しかし、適材が育ち、適所があれば、新しい地域をスタッフに任せてみたいという気持ちはあります。エイトコーポレーションイズムである、地域密着に基づいた信頼とプロ意識の伝播、それを伴った拡大でありたいですね。

  • 雑喉場(ざこば)跡。豊臣政権期~昭和初期まで魚市場としても栄えた西区

会社名 株式会社エイトコーポレーション
住所 〒550-0003
大阪府大阪市西区京町堀3-6-17-1F
TEL 06-6449-6449
FAX 06-6449-6440
お問合せ先 info@eightcorp.co.jp
公式サイト http://www.eightcorp.jp/

インタビューを終えて

まさにプロ意識の塊。
「ザ・不動産屋」という言葉が、とても印象深く残りました。
お客様と同じ街に自らが暮らし、堂々と真っ当に商売をする。
それは掛け値なしの実直さだと思います。
「西区で一番『ありがとう』と言えってもらえる不動産会社に」
と語る赤山社長の想いは、きっとお客様にも届いているはずです。
住まい選びは不安がつきもの。
そして不安だからこそ、任せられるプロの存在は必須。
そんなとき「アニキ」のような存在として、つい頼りたくなる。
そんな気持ちにさせてくれる赤山社長でした。

 

(取材、撮影、編集、文章 : 物語ライティング )