旧年中の格別のご温厚に改めて深謝し、
本年も引き続きご高配を賜りたく、謹んでお願いを申し上げるとともに、
皆様の本年のご活躍、ご多幸を心より祈念申し上げるしだいです。
今年で@dreamも発売から21年目となりました。
この間様々な危機がありましたが、今回のコロナ渦はその長さと先行きの不透明さ、
そしてこれから起こるであろう(もう起こっていますが)社会の変化に対して、
とても大きな出来事だと思います。
不動産業界においては、賃貸市場がテレワークや転勤の減少の影響により不調になりましたが、
売買市場は総じて好調が伝えられていました。これは政府の財政支出と金融緩和のおかげです。
この影響は他の業界でも恩恵を受けていて、企業倒産件数は過去最低水準ですし、
そのおかげで銀行が過去最高益を出しています。
これには実は裏話があって、利益の半分は貸倒引当金の戻しですが、残りの半分はテレワークの
普及によって行員の残業代が激減、オフィスを縮小して移転(新しいオフィスは半分の人数分しかない)、
など固定費が大幅削減された結果です。さらに銀行では「本社の人間半分でよくない?」ということで、
来年から本格リストラが始まる予定です。
一方、不況の代表業種である飲食、ホテル、アパレル、航空機、運輸だけでなく
製造業や建設業でも深刻な不況が粛々と始まっていて仕事の取り合いになっています。
材料費も上がって利益も出ない仕事でさえです。
こうして他の業界を眺めてみると、コロナ後というのはかなり厳しい時代が来ると思います。
不動産業界では、こんな中でも新規開業は多く、過当競争は相変わらず続いていますし、
そもそも人口減の中でお客さんの総数が減り続けるのは確実だからです。
ただ、過去の危機の時にも思いましたが、@dreamユーザーの中には市場環境の悪さをものともせず、
結果を出し続けている方々が少なくありません。そんな会社に共通しているのは、お客さん目線。
それも新規ではなく、既存の(過去の)お客様へ熱い思いです。
もちろん新規がなければ始まりませんが、そこだけ追いかけて長いこと業績がいい
不動産会社は見たことがありません。どんな仕事でも、リピーターが発生しない会社は
継続できないものです。
@dreamは自社のデータベースを作り上げるソフトですが、それは物件と顧客。
発売当初熱心に顧客データベースの活用を案内していましたが、
不動産会社の人にはなかなか刺さらないので、つい物件データのことや、
Webサイトのことばかり提案しがちになっていました。(私だけでなく弊社全体)
お客さんが減る中、その少ないお客さんを追客し続け、決済後もリピーターになってもらったり、
紹介をいただいたり。何千人でもご縁を続けられるのがデータベース営業の一番良いところ。
それをもう一度皆さんに伝える2022年にしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
2022年1月
リングアンドリンク株式会社
代表取締役社長 金丸信一