2025年新年のご挨拶

 

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

旧年中の格別のご温厚に改めて深謝し、
本年も引き続きご高配を賜りたく謹んでお願いを申し上げるとともに、
皆様の本年のご活躍、ご多幸を心より祈念申し上げるしだいです。

 

たくさんのお客様のおかげで、@dreamも発売から24年目となりました。

 

昨年もいろいろなことがありましたが、
日本にとって最も影響を及ぼしたのは、円安だと思います。
円安によって、デフレからインフレへと金利のある世界が復活し、
それが賃金の上昇を促しています。

 

円安のおかげで企業業績は輸出企業を中心に底堅く推移しましたが、
物価の上昇と人手不足に対応するために、
日本企業は人件費を上げることを本気で模索しなければならなくなりました。

 

一般的に物価上昇に対して、賃金の上昇は数年単位で遅れるので
(日本は10年くらいかかるかもしれませんが)
しばらくは苦しい時代が続くでしょう、
しかし、いずれ上昇していくことは間違いないと思います。

 

一方でこれから円高に向かうなどの意見もありますが、
オーストラリアで学生がバイトすると月に40万円位稼げるとか、
ニューヨークで一蘭のラーメンが3000円になった等の話を聞き、
うちの近所の松屋が時給1400円で募集しているのを見ると、
これはもうちょっとくらい円高になっても、止まらない流れだなってつくづく思います。

 

不動産業界では、不動産価格は高止まりして、現在の一般的給与水準では、
もう手が届かないところまで来ていると思います。
つまり物価の上昇に賃金が追い付いていない。
フラット35がペアローンを始めたのも、それが原因でしょうし、
もしかすると英国みたいに、100年とか200年ローンなんてのが出てくるかもしれません。

 

そうやって賃金上昇を待ちながら、最終的にはバランスがとられていくんでしょうね。
それが世の常です。

 

一方で売り手側ですが、相続や空き家の問題はとうとう本格的になってきたようです。
私自身も一昨年、昨年と経験しましたし、
周りでも一般の人の話をたくさん聞くようになっています。
国は仲介手数料の特例を認めることによって、
低価格の物件の流通を促すための政策を始めました。
これも、ある意味バランスをとる政策です。

 

買い手は買えないほどの価格上昇で市場が停滞。
売り手は安くても買ってもらえない物件を持て余している。
完全な二極化です。

 

このため不動産業界で最近聞く景気のいい話は、
高い賃料の賃貸仲介か、とても安い物件の買取再販が多く、
ここ20年ほど調子の良かった新築の戸建て仲介や、リノベーションでの再販も、
仕入れが高すぎて成り立たなくなっています。

 

不動産業界の一つの転換期なんだと思います。

 

従来からやっている、それぞれの会社の得意なところを生かしながら、
こういう転換期を意識して、ビジネスの幅を広げたり(相続や空き家)、
新しいトレンド(非常に安い物件)に挑戦していくことが大切なんだと思います。
※ちなみ弊社の工場は自動化に全振りしています。

 

ホームページやメールやSNSは、費用が掛からなくてアピールできる媒体ですので、
少しでもその気になったら挑戦してみてください。

 

去年からリアルな勉強会も少しずつ復活させていますので、
皆様是非参加していただいて、周りの情報を参考にしてください。
弊社もその中の一員として皆様のお役に立てるよう、
更なるサービスの向上に向け、気持ちを新たに取り組んでまいりますので、
変わらぬご愛顧のほど心よりお願い申し上げます。

 

2025年1月
リングアンドリンク株式会社 
代表取締役社長 金丸信一

@dreamDAY!2024 開催報告

12月10日(火)に「@dreamDAY2024!」が開催されました。

今回で20回目の@dreamDAYとなりました。
今年のメインテーマは『変わりゆく不動産業、そして変わらず伝えるべきこと』とし、
弊社リングアンドリンクの講演からスタートし、「正直不動産」の原案者である夏原武氏に登壇いただき特別講演をしていただきました。最後に弊社代表金丸が講演を行いました。

 

 

まずは弊社の斉藤より、今回のメインテーマ『変わりゆく不動産業、そして変わらず伝えるべきこと』に基づき、ユーザー様の事例を交えお話をさせていただきました。

 

現在は、SNSやAIなど多彩なデジタルツールの活用が不可欠となりましたが、時代の変化に翻弄されるのではなく、不動産業の本質に立ち返ることが重要です。
競争が激化している中で生き残っていくために必要なのは「正確な情報提供」と「誠実な対応」です。今まで蓄積した@dreamの物件データを活用して、情報の厚みと正確さを高めることをご提案いたします。

そこで、さくらインターネットをご利用中のユーザー様にご提供している、物件ページ(ダイナミックレスポンシブページ)において、@dreamに登録し公開しているデータから各駅や地区毎で、築年数、面積、等での家賃の分布図を表示し相場情報を視覚的に表示できる機能を開発いたしました。

リリース前にこの機能をオブリ不動産様と湘南村岡不動産様に利用していただきました。
相場情報ページの使い方や、今後期待する効果を伺いました。

 

◯オブリ不動産様
 和光市にエリアを特化した運用をされています。
 他のエリアから引っ越しする学生さんや転勤者様向けに和光市のご紹介ページを公開。
 街の紹介ページ内に相場情報のページのリンクを設置し、
 エンドユーザー様に相場感を理解してもらうようにされています。

 

◯湘南村岡不動産株式会社様
 地域密着型経営の強みを生かし、物件の少ないエリアでもあえて相場情報を視覚化。
 物件が無い場合も事実を明示し、条件に合う物件が出た際には
 早期決断を促す効果も期待されています。

 

@dreamのデータだけではなく、国交省が公開している不動産データベースから、他社も含めた取引価格データを成約事例として公開する機能も開発いたしましたので、グレイス不動産株式会社様に事前にご利用いただきました。ご利用いただいた印象などお伺いしました。

◯グレイス不動産株式会社様
 他社が物件査定する時、販売事例のビックデータとか見るとかはみんなやってるので、
 もっと踏み込んだことをやりたいと思った。
 生のデータとして取引価格をお客様自身で見て、相場を把握してもらったほうがいいと考えている。   
 売却ページに販売事例として載せている。
 ページをみてもらうために、チラシやSNSにも載せている。
 

AIなどが発達した今のデジタルの時代に、他社との差別化をつけていくのは、
グレイス不動産株式会社様からもありましたが、最終は信頼関係を作ること。
また、いままで蓄積してきたデータを活かして正しい情報を提供することが大切だと締めくくらせていただきました。

※今回ご紹介した機能につきましては、現在進行中で開発も続けておりますので、
ご利用いただいた皆さまからご意見などお待ちしております。

 

休憩を挟みまして、今年の@dreamDAYのメインとなります、
『正直不動産』の原案者 夏原武氏 による特別講演が行われました。
「10年後も選ばれる不動産会社になるために」というテーマで講演をしていただきました。

不動産業界における誠実なビジネスの重要性を強調し、 業界の未来を切り開くための意識改革 が必要です。変化する市場環境においても、人々の生活を支える仕事としての「不動産業の社会的使命」 を再認識する必要があるとお話していただきました。

「地域の未来を創るのは地元の力」 とし、地域に根ざした企業が主体的に行動することが、業界全体の成長につながると提言。 変化を待つのではなく、変化を創る存在へ ——その積極的な姿勢が、持続可能な不動産ビジネスを支える。また、競争が激化する市場環境の中で、ただの価格競争に終始せず、 価値のあるサービスを提供し続ける信念 を守ることで、信頼される企業であり続けるべきだと力強くお話されました。

最後に「 不動産業は単なるビジネスではなく、人の暮らしと未来を支えるもの 」というメッセージをいただき、熱い講演が終了しました。

 

最後は弊社代表金丸が「デジタルの時代に勝ち残る会社」というタイトルで講演をさせていただきました。(以下抜粋)

アメリカ市場の透明性の高い不動産取引 と比較し、日本市場の課題点をお話しました。
中古物件取引が活発なアメリカでは、物件情報が詳細で、不動産市場の透明性も高い。
一方、日本でも国交省が3D地図の公開を始め、デジタル省はデータ統合を進めていて、
これにより不動産調査が効率化されるため、誰にでもできるようになってしまう。
ここで他社との差別化が重要となってくる。
うちの会社はもともと工場で先代が一人でやっていたが、同じことをやっている工場はどんどん潰れていった。うちの会社は何でも頼まれたことをやってきた。新しいことに取り組む時には外部の人に聞いたり、人が足りなければ人を増やしたりして挑戦してきた。
簡単な仕事だけだと、経験は増えないし、力もつかないし成長しない。
不動産業も同様で、困難な仕事に挑戦することで経験が蓄積し、他社との差が生まれます。
変化に適応し続けることが、デジタル時代を勝ち残る鍵です。
@dreamユーザー同士、協力しあい勝ち残っていきましょう。

 

@dreamDAYの後に懇親会を行いました。
たくさんのユーザー様にご参加いただきました。また、特別講演をしていただいた夏原 武氏にもご参加いただきました。

 

お忙しい中、ご来場いただきました皆さま ありがとうございました。

 

本年は全国ブロック勉強会も4回実施をいたしました。ブロック勉強会へもご参加いただきましてありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。


来年以降も弊社では皆さまへの情報発信や、コミュニケーションの機会がご提供できるよう、企画してまいります。