Search Consoleでクロールの頻度を確認してみよう

 

Googleの検索結果に出るためには、インデックスされなければなりませんが、
インデックスされるためには、Googleのロボットにクロールされる必要があります。
いくらSEO対策に力を入れても、ページの存在をGoogleに知ってもらえなければ
効果につながらないので、クロールされることはとても重要です。

 

自社のサイトはきちんとクロールされているのかな?
どのくらいのペースでクロールされてるのかしら?

 

気になりますよね。Search Consoleでクロールの頻度を確認してみましょう。

 

検索の仕組み

 

Search Consoleで確認する前に、検索の仕組みについて簡単に確認しておきましょう。

 

Googleは検索ロボット(クローラー)にウェブ上にあるページの情報を集めさせ(クロール)、
クローラーが集めた情報を検索エンジンのデータベースに登録(インデックス)しています。
検索結果はインデックスされたページの中から、評価の高い順に表示されます。

 

つまり、インデックスされるされない以前に、まずクロールされることが大切。

 

どこの会社のどんなサイトで、どういうコンテンツがあって何が書かれているのか、
タグに何と書かれているか、どんな画像があるのか、コードに何を書いているか‥‥
クローラーはリンクをたどってサイト内、そしてウェブ上にある様々な情報を収集します。

 

 

クロール状況を確認してみよう

 

Search Consoleでクロールの統計情報を確認することができます。(旧Search Consoleでは見れません)

 

Search Consoleにログイン>「設定」>「クロールの統計情報」 レポートを開く

 

 

「クロール リクエストの合計数」 過去90日間のクロールの情報が表示されます。

 

どのくらいクロールされたのか、どのくらいの頻度なのかを確認することができます。
例えば上記では日によって波はあるものの、コンスタントにクロールされているのがうかがえます。

 

マウスを置くと日付ごとのデータを確認することもできます。

 

 

 

ちなみに1/16に①とマークがついていますが、こちらはGoogle側で行った
仕様変更について知らせるもののようなので気にしないで大丈夫です。

 

Search Consoleで確認して、ほとんどクロールされていない状態で横ばい、
以前はクロールされていたのに右肩下がりでクロールが減っている、という場合は
クロール頻度が上がるようにサイトの見直しを行いましょう。

 

クロール頻度を増やす

 

クロール頻度を増やすために、できることをやっていきましょう。

 

◆サイトマップ(sitemap.xml)送信

サイトマップには2種類あり、1つはユーザー向けにコンテンツを一覧にしたもの。
もう1つはクローラー向けのXMLサイトマップです。

 

XMLサイトマップはサイト内に存在するページのURLがリストとして記述し、
Googleに送信することで、クロールしてほしいURLを伝える役割があります。

 

サイトマップを送信してページの存在を正しく伝えよう
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10月1日のレベルアップで@dreamからXMLサイトマップが出力されるようになったので、 今回はXMLサイトマップの役割と登録の仕方についてご案内したいと思
2019-10-03 15:00

 

基本的にクローラーはリンクを介してページ間を移動するので、
特に公開して間もなくどこからもリンクされていない状態では
クローラーに来てもらいづらくなります。クローラーが来て初めて、
Googleにサイトの存在を知ってもらえるのでサイトマップ送信をしましょう。

 

◆サイトの更新を定期的に行う

ここでの更新とは単に「アップロードする」ことや「日付を変える」ことではなく、
「有益なコンテンツの追加や修正などを行う」という意味での更新を指します。

 

サイトやコンテンツの更新を意識しよう
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更新と聞いて「毎日アップロードしているから大丈夫!」と思っていませんか? ここでの更新とは「アップロードする」ことや「更新日付を変える」ことではなく、
2017-10-16 15:00

 

質の高いコンテンツを更新しているとクロール頻度は増えやすいですが、
反面、サイトの質が低いとみなされればクロールが減る可能性もあるので、
情報の薄いページを見直したり、更新頻度を改善していくといいですね。

 

クロール頻度が増えたからと言って、順位が上がるわけではありませんが、
インデックスされて正しく評価されるためにもクロールは重要です。

 

まとめ

 

サイトの情報はできるだけ最新のものを集めていってほしいですし、
クローラーが1回のクロールで集められる数も限られているので、
コンスタントに、そしてできるだけ頻度高くクロールしてもらいたいですね。

 

サイトマップや更新などで、定期的にクロールしてもらうための環境を整え、
きちんとインデックスされるサイト運営をしていきましょう。

 

Search Consoleのクロールの統計情報では、他にも細かな項目が見られますが、
専門性の高いものも多いので、すべての指標が分からなくても大丈夫です。
まずはクロールリクエストの状況。毎日見る必要はないので時々確認してみてください。

 

クロールの統計情報レポートには、ウェブサイトの Google のクロール履歴に関する統計情報が表示されます。たとえば、リクエストの数、サーバーからのレスポンスのタイミングや内容、可用性に関する問題の有無などです。このレポートを使用すると、Google がサイトをクロールした際に配信に関する問題が検出されたかどうかを確認できます。

このレポートは上級ユーザー向けです。サイトのページ数が 1,000 未満の場合、このレポートを使用する必要はありません。また、このレベルのクロールに関する詳細情報についてご心配いただく必要もありません。

google Search Consoleヘルプ

 

 

2021年5月Google がランキングに導入するページ エクスペリエンス シグナル

 

以前の記事で、Googleが2021年以降に検索結果のランキング要素に取り入れると
発表した「コアウェブバイタル」についてお伝えしました。

 

2021年からGoogleランキング要因に追加される指標3つ
2021年からGoogleランキング要因に追加される指標3つ
先日、Googleが「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という新たな指標を発表しました。 2021年以降には、検索結果のランキング要素のひ
2020-06-18 15:00

 

 

このコアウェブバイタルを含めた「ページエクスペリエンス」シグナル(信号)が
2021年5月から導入されます。ページエクスペリエンスとはユーザー体験のこと。
Googleが何をどう見て評価にしていくのか、おさらいも含めて見ていきましょう。

 

 

Core Web Vitals コアウェブバイタルとは

 

コアウェブバイタル(ウェブに関する主な指標)とは、ユーザー体験の向上を目的とした
Googleの取り組みの中で、特に重要とされる3つの指標を指しています。
3つの指標とは「速度」「応答性」「視覚的安定性」のことで数値で評価されます。

 

LCP (Largest Contentful Paint)  

直訳すると「最大コンテンツ描画」。ページの表示速度を測る指標です。
ウェブサイトはユーザーがURLをクリックすると、画像やテキストなどが読み込まれ、
コンテンツが表示されます。この時、ページ内で一番大きな要素が表示されるまでに
かかった時間を「LCP」として表します。読込開始から2.5秒以内が理想のようです。

 

FID (First Input Delay)

応答性がどうか、ユーザーの操作に反応するまでの時間を測る指標です。
ユーザーが最初にページを操作(クリック・タップ・テキスト入力など)した時、
ブラウザがその操作に反応するまでにかかった時間が測定されます。
優れたユーザー体験を提供するには1/100秒(0.1秒)以下が理想とのことです。

 

CLS (Cumulative Layout Shift)

視覚の安定性を測る指標です。レイアウトのズレが発生してる場合、
CLSとして計測されます。0.1未満が理想とされています。

 

レイアウトのズレとは、例えば読み込みの遅い画像が多かったりなどのせいで、
表示される時にガタンガタンと大きなまとまりで下にズレていくような場合。
クリックしようとしたら画面がずれて違うボタンを押してしまった・・・
という状態のサイトだと、CLSの数値が高くなってしまうということです。

 

 

横文字が並ぶととっつきにくい部分もありますが、簡単に言うと

 

1、どれくらい早くコンテンツが表示されるのか

2、ユーザーのアクションへの反応がどれくらい早いか

3、コンテンツの表示速度のせいで表示がズレていくことがないか

 

という点も評価の基準に加えますよ、ということなんですね。
モバイルファーストインデックス(MFI)で検索順位の評価基準が
スマホ用ページになるので、スマホサイトは特に気にしたいところです。

 

 

ページエクスペリエンスシグナルとは

 

ページエクスペリエンスとはユーザー体験のこと。

 

ページ エクスペリエンスとは、ユーザーがウェブページで操作を行った際の、情報そのものの価値以外に関するエクスペリエンスの尺度となるシグナルのセットです。これには、ウェブに関する主な指標(ページの読み込みパフォーマンス、インタラクティブ性、視覚的安定性に関する実際のユーザー エクスペリエンスを測定する指標のセット)が含まれます。また、モバイル フレンドリー、セーフ ブラウジング、HTTPS、煩わしいインタースティシャルに関するガイドラインといった既存の検索シグナルも、これに含まれます。google検索セントラル

 

ユーザーにとって快適でストレスなく、安全で安定したページが求められていて、
Googleはそれらを「ユーザー体験」として2021年5月から評価の一つに加えるということです。

 

Core Web Vitals以外の4つの要素はすでにランキング要因になっていますが、
おさらいもふまて、改めて確認しておきましょう。

 

 

 

●モバイルフレンドリー

サイトがスマートフォン対応になっていること

 

セーフブラウジング

危険や悪意、虚偽のコンテンツがないこと

 

HTTPS

サイトがSSL対応(安全な接続で提供)されていること

 

インタースティシャルがない

閲覧の邪魔になるようなものがないこと(コンテンツを覆う広告などのこと)

 

これら4つの要素はすでにランキング要因として評価の対象になっています。

 

ユーザーにとって使いやすい優れたサイトを評価しようとする意図ですから、
「スマホ対応」「SSL化」を行って、「見やすく安全」であることが大前提。
その上で今後はCore Web Vitals(速度・応答・安定)も考えていくことになります。

 

 

今後のサイト運営への影響は? 気を付けることは?

 

実際の導入後、ランキングにどのような影響が出るのかはわかりませんが、
上記の7要素は「ページ体験度」といった側面を評価するためのもの。
検索順位を決める要因は他にも多くあるので捕らわれすぎないようにしましょう。

 

ページエクスペリエンスのすべてのコンポーネントは重要ですが、ページエクスペリエンスの一部の側面が不十分な場合でも、全体的に最高の情報を持つページを優先します。優れたページエクスペリエンスは、関連性の高い優れたコンテンツを上書きするものではありません。ただし、コンテンツが類似している複数のページがある場合、ページのエクスペリエンスは検索での表示にとって非常に重要になります。google検索セントラルブログ

 

ページ体験度の指標より優れた情報を持ったコンテンツを上位表示する。
同じようなコンテンツがある場合は指標の評価が高い方を上位表示する。

 

ということなのでこれまでどおり良質なコンテンツの作成や維持をしっかり行うこと。
これまでSEOとして取り組んできたことを続けながら、ページ体験度も意識してください。

 

自社サイトをスマホで見て、パッと表示されるか、サクッと動くか、カクカクしないか
確認しておくことはもちろん、重たい画像があれば入れ替えるなども必要ですね。
MFIによってスマホページが評価されるので、モバイルフレンドリーになっているか。
SSL対応がサイト全体できちんとできているかも、改めて確認しておきましょう。

 

自分ですぐに出来ることから確認・改善・対策していくことが大切だと思います。

 

 

ページエクスペリエンスシグナルまとめ

 

2021年5月に導入されるページエクスペリエンスシグナルについてお伝えしました。

 

検索順位にいきなり大きな影響はないとしても、そもそも表示が遅い、動作が重い
といったサイトでは直帰率や離脱率が高く、反響につながりづらくなるので、
SEO以外の点でもユーザーが好む快適なサイトに進化することは重要になります。

 

今後はユーザーに役立つコンテンツ(コンテンツの質)だけでなく、
サイトで提供するユーザー体験の質やその向上も意識していきたいですね。
ページエクスペリエンス(ユーザー体験)の意味を覚えていただき、
今後のサイト運営の中に、ぜひ反映させていってください。