今後のサイト運営のためGoogleが重視していることを知っておこう

 

2018年も残すところあとわずか。今年は常時SSL化やモバイルファーストインデックス、
スピードアップデート、あるいはGoogleマイビジネスでのローカル検索対策といった
様々なSEO関連の話題がブロック勉強会などで取り上げられ、力を入れてきた1年でした。

 

それぞれの詳細については、本ブログの各記事でもご紹介してきましたが、
今回はもっと根本的な「Googleの評価基準」についてお伝えしたいと思います。

 

検索結果を決めるアルゴリズムのアップデートは定期的に行われていますが、
その基準となる概念や意図はぶれないので、一度きちんと確認しておきましょう。

 

 

Googleの検索品質評価ガイドライン

 

Googleは定期的に「ユーザーに有益で質の高いサイトを検索結果に表示できているか」
外部の評価者を採用してチェックしているのですが、その際の基準として配られるのが
General Guidelines」で、日本語では「検索品質評価ガイドライン」と呼ばれます。

 

このガイドラインには、Googleがどのような考えや基準に沿ってサイトを評価し、
検索結果に反映させているかという意図や方向性が具体的に掲載されています。

 

General Guidelines は英語の上、数も膨大なのですべて理解するのは困難ですが、
現在のガイドラインが2018年7月に大幅更新されていることもありますので、
とにかく重要と言われる大きな部分をいくつかご紹介しておきたいと思います。

 

 

E・A・T

 

E・A・Tとは、Googleが求めている3つの頭文字を取ったものです。

 

  • Expertise(専門性があること)
  • Authoritativeness (権威があること)
  • TrustWorthiness (信頼できること)

 

質の高いコンテンツを構成する要素として、以前から言われているものですが、
最新のガイドラインでは E・A・T の記載が増え、より重視される方向になりました。

 

3つの単語を見ると堅苦しくて少し難しく感じますが、まずは専門性の部分。

 

不動産会社であれば、不動産の分野について詳しく掘り下げたコンテンツを持って、
不動産についてできるだけ専門性のあるサイト運営をするのが大事ということです。

 

たとえば「取引きの流れ」「よくある質問」「用語の解説」「成約事例」といった
専門的な知識を必要とするコンテンツを作ったり、分かりやすく詳しくするなど。

 

そして専門性が高まれば「このサイト(企業・人)が言うなら間違いない」という
権威性がついてきますし、支持が集まることでさらに信頼性も増していきます。

 

SEO対策として「コンテンツの質と量」を考えるのが大切と言われていますが、
コンテンツを見直して質を上げたり、コンテンツを増やすことを考える際には、
この「E・A・T」の、特に「専門性」の部分を意識してみるといいと思います。

 

 

YMYL

 

YMYLとは「Your Money, Your Life」の略で、お金や健康、将来の幸せや安全など
人生に影響する記事をGoogleは「YMYL(あなたのお金や人生)」と呼んでいます。

 

YMYLが該当するのは、医療や健康、金融や行政、法的な情報など、
人の人生やお金に大きな影響を与える可能性の高いページのことで、
GoogleはYMYLに該当するページは「品質が特に重要」と言っています。

 

不動産会社のサイトがYMYLにどの程度、該当するのかはわかりませんが、
ユーザーの人生に関わる大きな買い物の入り口ページとなりうるでしょうし、
税金や法律が関わってくることを考えると、意識しておく必要がありそうです。

 

E・A・T(専門性、権威性、信頼性)とかぶってくる部分もありますが、
たとえば自社で作成したコンテンツ1ページから、物件ページ1枚から、
「正確で有益な信頼できる情報」の提供を、常に心がけていきましょう。

 

 

Googleの検索品質評価ガイドラインまとめ

 

今回は、何をどうする、どこをこうするといった細かなSEO対策ではなく、
Googleの検索品質評価ガイドラインから、特に重要とされる部分をお伝えしました。

 

SEO対策は、たとえば「Titleやdescriptionをしっかり入れましょう」といった
最低限のやるべきポイントは引き続き、押さえておく必要があると思いますが、
それ以上に、今後は「サイト全体の品質」が大事になってくるということです。

 

またガイドラインには、「ウェブサイトの評判」も重要だと書かれています。
Googleはその会社のウェブサイトからだけでなく、Googleマイビジネスや
ユーザーの口コミ、第三者サイトやページからも情報を得ていますので、
「サイト全体の品質」を上げることで、評判への効果も期待できそうです。

 

Googleに対してでなく、ユーザーへの貢献を第一に考えたサイト運営を行って、
より正確で、より詳しく、より新しい有益な情報の配信に努めていきましょう。

 

今後も検索結果に表示されるために、最も気にしてほしいのはこのことです。

 

 

 

Google Maps PlatformのAPI 使用の上限設定

 

2018年7月16日から新サービス「Google Maps Platform」が適用開始され、
Googleマップを使うにはAPIキーや請求先アカウントの紐づけが必要になりました。
また、これに伴い料金体系も刷新され、1ヶ月あたり200ドル分は無料で利用でき、
無料枠を超えた以降は、使用量に応じて課金される仕組みにも変更されました。

 

1ヶ月200ドル分 = 約28000回Googleマップやストリートビューを表示
(以降は1000回あたり7ドルなので、1回あたり0.007ドルが課金されるようです)

 

表示1回は、ページを開いて地図などが読み込まれた場合はもちろん、
F5を押して、同じページを新たに更新した場合も1回とカウントされます。

 

7月16日以降、課金された請求が来ていなければ今のところ無料枠内ということで、
今後サイトの運用状況が大きく変わらない限り課金の可能性は低いと思いますが、
心配な場合は利用の上限設定ができるので、今回はその方法をご紹介します。

 

 

API使用の上限設定

 

設定は「Google Clpud Platform」にアクセスをして行います。
支払い情報を登録しているアカウントでログインしてください。

 

上限設定を行うAPIをクリックで選択します

 

「割り当て」から、各上限設定を行います。

 

  • Map loads per day ………………………………「1日の表示上限」
  • Map loads per 100 seconds ……………………「100秒間の表示上限」
  • Map loads per 100 seconds per user ……「100秒間かつ1ユーザーの表示上限」

 

えんぴつマークをクリックして数値を入力。「保存」します。

 

 

単純計算では無料枠の28000回を31日で割ると1日あたり900程度ですが、
利用するAPIは複数なので、1日の表示上限は適宜、割り当てる必要があります。

 

上限として入れる数値はサイトの運用状況によって異なりますので、
自社サイトの現在のリクエスト数を目安にして設定を行ってください。

 

API使用の上限設定の詳細はテクニック集でご紹介しています。

 

 

API使用の上限設定まとめ

 

API使用の上限設定の方法をご紹介しました。

 

上限を超えた場合、Googleマップなどが正しく表示されなくなりますので、
あまりに少ない回数を指定してしまうと、サイトを訪問してくれたユーザーが
必要な情報を見られなくなってしまうという本末転倒になりかねません。

 

特に「1日の表示上限」を極端に少なくしてしまうと、もし上限に達した場合、
太平洋時間の午前0時(日本時間16時)までリセットされないので注意が必要です。

 

上限設定は1円も課金されないようにするために行うものではなく、
想定外の高額請求をされないための保険と考えるのがいいと思います。

 

課金されない数値ありきで考えるのではなく、計算で出した目安回数プラスの
余裕を持たせて、サイト運営上必要な表示回数は担保した設定にしましょう。

 

必要に応じて上限設定を上手く使って不要なリスクは避けつつ、
訪問ユーザーの利便性を考慮したサイト運営を行ってくださいね。